テレビ東京系で放映されている『開運!なんでも鑑定団』。
関東地方では火曜日夜の放映ですが、BSでも流れたり、日曜日の午後に再放送されたりしています。 週に何回も流れているので目にする機会が多い番組です。
いろいろ面白い品物が登場して、勉強にもなる番組なのですが、今回は、司会の「石坂さん」が、大きな話題になっています。 前の司会者の方もいろいろと問題がありました。 題名が『開運!』なのに、どうも、司会をされる方は、運が悪そうです。
こんな時にこそ、『開運!』のキーマダイヤモンドとかラピスラズリとかを鑑定したらどうか、という話ではありません。
この番組で取り上げられる品物の話です。
よく取り上げられている品物は、書画・焼き物・玩具・彫刻など。
後は、古い手紙や、切手・コイン、古いブランド品とか有名人関係グッズなど。
宝石・宝飾というのはほとんど取り上げられていません。
宝石で、多少関連するかと思うのは、鉱物の一種として、ヒスイやエメラルド水晶などが話題になったりする程度です。
時には、ターフェアイトみたいな希少石が出品されて、高い評価を受けることがありますが、普通のダイヤモンドやエメラルドが取り上げられることは、滅多にないような気がします。
ジュエリー宝飾品に関しても、たまに、アンティークジュエリーの特集や芸術的なカメオなどが鑑定されることがありますが、一般的なジュエリーは取り上げられているのをみたことがありません。
なぜなんでしょうか。
一般の宝石・宝飾は、あまりにも流通しているので、価格の高い安いを番組で批評すると、色々と大人の事情が絡みそうな気もします。
また、日本で本格的にジュエリー宝飾品が大衆化したのは、高度経済成長時代、前回の東京オリンピックの前ぐらいからなので、西洋ほど歴史が古くなく、昔のジュエリーに面白いものが少ないせいかもしれません。
あと、宝石の鑑定・鑑別の難しさも、理由の一つではないかと思います。
番組の中でも、鑑定結果は独自の見解に基づいたもので、価値を保証するものではないような注意書きがありますが、宝石類に関しては、もっと色々断り書きをつけないと、気楽に鑑定・鑑別出来ないように思います。
特に最近は、天然石を処理して色を良くしたり、難点を隠したりする技術が進歩して、うかつな評価は、後で大きな問題になりかねません。
美しい宝石は、その価値が高いがために、色々な欲望の的になるということで、取り扱いにも注意が必要なのだと思います。